糖尿病について

現代の国民病とも言われる糖尿病。糖尿病になると、体内のインスリンの作用不足から、エネルギーを正常に代謝できなくなります。網膜症・腎症・神経障害など、糖尿病の合併症の危険性も高いことから、早期発見・早期治療・治療の継続がとても重要といえます。
食事療法・運動療法・薬物療法を組み合わせ適切な治療を行うことで、血糖値の正常化・合併症の予防・悪化の阻止をすることが可能です。血糖値が高めな方、親族に糖尿病の人がいて心配な方など、お気軽に相談にいらしてください。

糖尿病の症状

糖尿病は初期には自覚症状がほとんどないということも珍しくありません。どの病気にも言える事ですが、様々な合併症を引き起こす前に早期発見・早期治療をすることがとても重要となります。 以下のような症状やお悩みがある方は、お早めに検査をされる事をお勧めしております。

  • とても喉が渇く
  • 頻尿
  • 疲労感がとれない
  • 目がかすむ
  • 手足のしびれ
  • 足のむくみ
  • 立ちくらみが増えた
  • 体重の急激な増減
  • 急激な視力低下

糖尿病の種類

糖尿病は、大きく4つのタイプ「1型糖尿病」「2型糖尿病」「その他の糖尿病」「妊娠糖尿病」に分けられます。当院では、どのタイプの糖尿病でも対応可能です。

  • 1型糖尿病

    何らかの原因でインスリンを生成する膵臓のβ細胞が破壊され、膵臓がインスリンを生成することができない、もしくはインスリンの量が足りず血糖値が上がってしまっている状態です。年齢・遺伝・生活習慣に関係なく発症する可能性があり、インスリン注射による治療が必要になります。

  • 2型糖尿病

    2型糖尿病は、インスリン分泌量の低下(量が不十分)とインスリンの作用不足(インスリン抵抗性)による糖尿病です。糖尿病の中でもっとも多いのがこの2型糖尿病です。生活習慣病の代表的な一つであり、主に中高年以降に多い病気ですが、最近では若年層の発症も増加してきています。食生活や運動不足などの生活習慣やストレス、また遺伝など様々な要因が組み合わさり起こると考えられています。

  • その他の糖尿病

    遺伝子異常、膵臓や肝臓の病気、ホルモン異常、薬剤などが原因で起こる糖尿病です。

  • 妊娠糖尿病

    妊娠中に初めて発見または発症した、糖尿病には至っていない高血糖状態です。

糖尿病の合併症

高血糖状態が持続することにより血管や神経がむしばまれ、神経・目・腎臓などに様々な障害が起こります。特に「糖尿病の3大合併症」と呼ばれる、糖尿病性神経障害・糖尿病網膜症・糖尿病性腎症の3つが挙げられます。その他、動脈硬化性疾患(脳卒中や心筋梗塞など)の原因にもなります。合併症の予防のために血糖値をきちんとコントロールすることが大切です。

  • 糖尿病性神経障害

    合併症の中で最も早く症状が現れるのが、糖尿病性神経障害です。高血糖が続いたことによって手足の神経に異常が起こり、痛みやしびれなどの感覚異常があらわれます。また、立ちくらみや便秘などの自律神経障害が起こる場合もあります。放っておくと痛みが慢性化したり、進行して知覚が低下した結果、足潰瘍や足壊疽の原因となることもあります。

  • 糖尿病網膜症

    高血糖により網膜の細い血管が障害されて起こる合併症が糖尿病網膜症です。病状が進行すると失明する場合もあります。自覚症状がないまま進行していくのが特徴でもありますので、定期的に眼底検査を行い、予防・早期発見に努めましょう。

  • 糖尿病性腎症

    高血糖により腎臓の細い血管が障害されて起こる合併症が糖尿病性腎症です。進行すると尿による老廃物の排泄や、必要なものが尿に流れ出ないように再吸収を行っている腎臓の機能が失われてしまう腎不全という状態になります。腎不全がさらに進行すると生命維持に透析治療が必要になります。腎症を評価するために定期的な腎機能の検査をおすすめしています。

糖尿病の検査・診断

  • 糖尿病の診断のための主な検査

    血糖検査(空腹時/随時)

    HbA1c検査

    75g経口ブドウ糖負荷検査

  • 血糖コントロールの状態を調べる主な検査

    血糖検査(空腹時/随時)

    HbA1c検査

    グリコアルブミン検査

血糖検査
(空腹時/隋時)
食事時間とは関係なく測定する「随時血糖検査」と、朝食を抜いた後空腹の状態で測定する「空腹時血糖検査※」があります。
※検査前日夜9時から検査終了まで食事はとらないでください。
HbA1c検査
(ヘモグロビン/エー・ワン・シー)
赤血球にあるヘモグロビンと血液中のブドウ糖が結合したHbA1cの値で、過去1~2ヵ月の血糖コントロールの状態を反映した値です。
75g経口ブドウ糖負荷検査 空腹時血糖検査後、75gのブドウ糖液を飲み、30分、1時間、2時間後に血糖値を測定します。
グリコアルブミン検査 血液中のタンパク質のアルブミンが、ブドウ糖と結合しているか割合を調べる検査で、過去1~2週の血糖コントロールの状態を反映した値です。

の検査は当院で測定できるため、すぐに結果が出ます。

糖尿病治療の基本

  • 糖尿病治療の目的は、高血糖が引き起こすいろいろな合併症の予防と悪化を阻止することです。血糖値を正常に保つために行う糖尿病治療の基本として「食事療法」「運動療法」などの生活習慣の改善を行っていきます。「食事療法」といっても、どのような点に注意したらいいのか分からない方もおられると思いますが、当院では管理栄養士による栄養指導も行っており、一人一人の状況に合わせた細やかな指導が可能です。生活習慣の改善を行っても血糖値が目標の値まで下がらないときは、内服薬や注射薬などの「薬物療法」による治療を適宜行い、血糖値のコントロールを行っていきます。糖尿病と上手に付き合うには治療の継続がなにより大切です。不安なことや気になることがありましたら、お気軽にご相談ください。